ん
講談社の創作絵本
文:長田 弘、絵:山村浩二
装丁:祖父江慎+小川あずさ(cozfish)
出版:講談社
ページ数:32
サイズ:23.2 x 17.8 x 1.4 cm
初版:2013.09.20
「あかん、んが なきゃ」「ごはんも ごは」もう脇役ではいられない!
「ん」が主役の絵本ができました。
ことばの可能性を極限まで追求した絵本。喜怒哀楽も自然の風景も、子どもが感じる森羅万象を詩人が、ひらがな一文字を主役にきりとり、表現力豊かにのびやかな絵の世界が広がる絵本。「ん」という平仮名一文字を詩人は、ことばの世界をたゆたうように、画家はビジュアル表現の素材のひとつとして、それぞれの思考を共鳴させた絵本の新しい形!ことばの表現とは、なんと自由で楽しいのだろうか、と気がつかせてくれる一冊です。
作/長田弘さんからのメッセージ
「ん」はとてもふしぎな言葉。辞書をひいても、きれいさっぱり何の意味もありません。ところが、ところが、口にだしてみると、たった1つで、これほどさまざまにゆたかな意味合いをもつ言葉はありません。
れっきとした日本語なのに、いろはに47字にも、あいうえ50音にもなく、はみだし、おまけ、みたいにされてきたのに、どうして、どうして、たった1つで、これほどさまざまにゆたかな表情をあらわす言葉はありません。
しりとりは、「ん」で終わる言葉を口にしたら負け。しかし、この絵本では、たくさん「ん」を口にしたほうが勝ち。だから、おおきな声で読んでください。どうかたくさんの「ん(運)」にめぐまれますように。「んだ、んだ(そうだ、そうだ)」(ふるさと福島の代表的な方言)。
絵/山村浩二さんからのメッセージ
長田さんの詩を読んだとき、顔の表情だけで絵本ができる!とすぐにイメージしましたが、はじめのスケッチは、丸い顔の輪郭を描いていました。束見本にラフを描いていた時、本そのものが顔というアイデアを思いつき、実験的すぎるかなと思いましたが、長田さんと編集さんに気に入っていただき、基本の形ができました。
いいコンディションで描けるタイミングを待って、仕上げは一気に描きました。「ん」の表情を、意図的にならず自然に描くために、うまく気を抜きながら、でも気持ちを込めて。これまで手がけた絵本のなかで最もシンプルで実験的な絵本に仕上がりとても嬉しいです。
記事:「月刊クーヨン」2014年3月号 子どもの本の学校 長田弘さん×山村浩二さん 絵本『ん』についての対談 クレヨンハウス (2月3日発売)
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展示:第23期 子どもの本の学校「絵本の話をしよう」長田 弘(詩人)×山村浩二
クレヨンハウス東京店B1Fレストラン「広場」定員120名 2013.11.16+サイン会
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山村浩二さん『ん』原画展(クレヨンハウス東京店1F 子どもの本売り場、2013.10.15-31
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「ん」パネル展開催(青山ブックセンター本店ギャラリーウォール、2013.10.10まで)
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